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2010年度国公立大学 入学者選抜概要
難関国立大学の入試制度改革は落ち着く
AO入試導入は増加したものの、伸びは鈍化
AO入試導入は増加したものの、伸びは鈍化


去る9月3日、文部科学省より『2010年度国公立大学入学者選抜概要』(2009年7月末現在)がまとめられ発表された。センター試験を5(6)教科7科目以上課す国公立大学・学部数は前年度から1大学増えて111大学400学部となった。また、AO入試を実施する大学は2010年度も増加したが、これまでのような伸びはなく、落ち着いた模様だ。
国公立大学入試の多様化、難関国立大学の入試制度改革
文部科学省では、各大学に対して「AO入試、推薦入試等の特別選抜方法の積極的導入を図るとともに選抜方法の多様化、評価尺度の多元化を推進すること」と通知しており、これに基づいて2006年度から、AO入試や推薦入試などの選抜方法を確保することを条件に、個別試験の前期一本化を認める方針が打ち出された。
これを受けて2007年度は、東北大、東京工業大、名古屋大、京都大、九州大などの難関大が一部の学部で後期日程を廃止した。さらに2008年度入試では、東京大が理科三類で後期を廃止し、その他の科類は後期募集人員を100名に削減して一括募集を実施した。2009年度入試では、一橋大・商、東北大・文、京都大・医(人間健康)、大阪大・理(生物/生物科学)、九州大・教育、医(保健)でも後期日程が廃止され、旧帝大を始めとする難関国立大学では、2009年度までに前期一本化を中心とした入試制度の改革が進んだ。
推薦入試を実施する大学・学部は微増の傾向
2010年度の実施大学・学部は147大学416学部(前年度146大学412学部)で、入学者選抜実施大学・学部数に占める割合は76%となっている。大学単位でみると、以前から90%以上の国公立大学で実施しており、飽和状態に近づいている。また、学部単位でみると70%台で推移し、現在も微増の傾向にある。推薦入試の募集人員は毎年増加し続けており、全体の募集人員(国立大96,058人、公立大26,546人、計122,604人)に対する割合は、国立大12.6%(12,079人)、公立大23.7%(6,289人)、計15.0%(18,368人)を占めている。
AO入試は3大学で新規導入
AO入試の実施大学・学部数は67大学173学部で、過去最高だった2009年度の65大学172学部(2009年度には、2009年4月から公立大学法人化した高知工科大の1大学3学部を含む)を上回った。
2010年度新規導入大学・学部は、群馬大・工、東京農工大・農、電気通信大・情報理工(夜)の3大学。既に導入済みの大学で、学部を増やして導入するのは、島根大・教育、大分大・医、鹿児島大・水産の3大学3学部である。一方、AO入試の実施を取りやめた大学は、京都府立大・公共政策、高知女子大・生活科学、さらに高知工科大・システム工、環境理工、情報である。また、九州大・法も、21世紀プログラム枠分は残っているものの、学部独自のAO入試の実施を取りやめた。
AO入試の募集人員は年々増加しており、全体の募集人員に対する割合は、国立大3.0%(2,854人)、公立大1.7%(452人)、計2.7%(3,306人)を占める。
ちなみに、推薦入試と同様に、合格して入学手続を行ってしまうと他の国公立大学の合格者とはならないので注意が必要である。


