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※主要大学一般入試結果より分析してあります。5/19までに判明していない方式は含んでおりません。
【1】志願者数は微増、二極化進む
一般方式は微減、センター利用方式は大きく増加
国立大前期一本化によって私立大への併願の流れが強まる
上位レベルで志願者数増加、下位レベルで志願者数減少

志願者数は微増、二極化進む

志願者数は前年大幅増加の反動なく、微増
 私立大の一般(推薦・AO入試等を除く)の延べ志願者数は、2003年度をピークに2004年度263.0万人(-10.7万人)、2005年度257.0万人(-6.0万人)、2006年度250.2万人(-6.8万人)と3年連続で減少した。2007年度も、受験人口は約2.2万人の減少が見込まれていたが、センター試験平均点が大幅にダウンしたことで、国公立大から私立大へシフトする動きが見られた結果、262.7万人(+12.5万人)と前年比で約5%も増加した。
 2008年度は、前年度とは逆にセンター試験平均点が大きくアップした。これにより、国公立大への流れが強まり、国公立大志願者数が伸びると思われたが、実際には志願者数は前年よりわずかではあるが減少した(-750人)。難関大志向の強まりとセンター試験平均点アップによって、模試動向で人気の高かった一部難関国立大のセンター目標ラインや第一段階選抜通過ラインが高くなったことや、後期廃止・募集人員縮小などによって前期から後期への併願パターンが制限されたことなどの要因が重なり、慎重な出願となった影響といえる。このような国公立大の出願動向から、受験生は併願先を私立大へと求めていった。
 この結果、5月19日時点の私立大集計では、前年の大幅増加の反動もなく、私立大志願者数は255.4万人となり1.8%増となっている。方式別の内訳を見ると、センター試験利用方式が10.3%増となっているのに対し、一般方式は1.6%減となった。これは、国公立大からの併願者にとっては個別大学対策の負担が少ないセンター試験利用方式の志願者数増と、新規採用大学・学部のさらなる拡大という要因が重なり、大きく増えた。これに対して、一般方式では、多くの大学が全学部入試など様々な新しい募集方式を導入したものの、受験人口減少や推薦・AO入試の拡大などの影響を受けて、前年度の志願者数にまでは達していない。
顕著な二極化現象
 全体では微増ではあるが、上位レベルと下位レベルとで大きく明暗を分けている。早慶を中心とする最難関レベルには大きな変化は見られず、ほぼ前年並みの志願者数と動きは少ないが、それに続くいわゆるMARCH、関関同立レベルでは前年比約6%増と志願者数を伸ばしている。学部・学科の新設も多く行われ、これらの人気に加えて、国公立大志望者からの併願先としても人気を集めている。これとは対照的に下位レベルでは大きく志願者数が減少して、特に理系は-8.3%という大きな減少率となっている。このレベルでは推薦・AO入試の比重が大きいとはいえ、<一般>での募集は非常に厳しい状況となっている。
【志願者数3,000人以上の増減が見られる主な大学】
大学名 2008
志願者数
2007
志願者数
増減数 増減率 コメント
中央大 81981 66396 +15585 +23.5 <センター併用>志願者大幅増加と新学科設立の効果もあって、志願者大幅増
日本大 85942 71486 +14456 +20.2 <センター><一般>とも志願者大幅増
近畿大 71127 63416 +7711 +12.2 前年の反動もなく、新学科開設、新しい入試制度の導入、入試科目変更の効果もあり志願者増
武蔵大 15419 8317 +7102 +85.4 <全学部>および<センター>新方式を導入
法政大 97017 90216 +6801 +7.5 新設学部・学部改組の効果と<センター後期>導入で志願者増
中京大 23898 19408 +4490 +23.1 学部新設、改組、入試改革で大きく増加
明治大 108946 102451 +6495 +6.3 全学部統一入試志願者がやや減となるも、新学部設立の効果もあって全体には志願者増
慶應義塾大 53316 47697 +5619 +11.8 薬の新設により志願者増加
東京理科大 50856 45286 +5570 +12.3 センター併用型の全学部入試<C方式>を導入して志願者増加
甲南女子大 7975 3103 +4872 +157.0 <3教科>を増やし、1回分の受験料で複数受験可能に
京都産業大 26239 21947 +4292 +19.6 コンピュータ理工開設、外国語(国際関係)の増設が他学部にも好影響を及ぼし、志願者増
武蔵野美術大 11047 6996 +4051 +57.9 <センター>を新規導入。<一般>は募集人員が減少して志願者減少
名城大 27643 23627 +4016 +17.0 新方式の増設効果で、志願者大幅増
同志社大 50218 46315 +3903 +8.4 新設2学部、理工改組が好結果をもたらし、志願者増
立教大 71382 67505 +3877 +5.7 新設学部、学科が多くの志願者を集めた。また、理も全学部入試を導入
芝浦工業大 23965 20104 +3861 +19.2 <前期B>から名称変更し、<全学統一>が志願者大幅増
駒澤大 32691 29565 +3126 +10.6 経営志願者大幅増、経済も増加。グローバル・メディア・スタディーズは反動減
亜細亜大 7555 10668 -3113 -29.2 <C方式>が方式内併願が可能となったが、前年の反動もあり志願者大幅減
立命館大 95591 98977 -3386 -3.4 2学部新設、法の改組・募集方式変更など、積極的に試みるも志願者減
成城大 16587 20052 -3465 -17.3 前年の反動により特に<センター>志願者が大幅減
武蔵野大 12529 16295 -3766 -23.1 <センター><一般>とも志願者減少
関西大 93701 101451 -7750 -7.6 入試方式名称の変更、<センター中期>拡充の効果もなく、前年の反動により志願者減
※一般入試(推薦・AO入試等を除く)による集計。確定した大学のみ。
学部系統別志願状況
2008年度私立大 学部系統別志願状況
POINT
COMMENT
全体指数は102と微増。
理系は、理・工が増、医学部系が微増。歯は不人気で減少継続。
経済・商の人気と法の減少。
 理系では、薬剤師養成課程の6年制が導入されて以降、減少を続けていた薬学部系志願者数は、新設の立命館大・薬がおよそ1,800人の志願者を集め、その効果もあって微減に留まった。看護・保健学部系、及び医・歯学部系は前年並だが、詳細に見ると医学部が微増、歯学部は14.5%以上の減少と歯学部の不人気が続いている。理・工学部系は増加している。
 文系では、前年115と最も指数の高かった法が、実数でも前年志願者数を割り込むまで下がってしまった。現制度のもとでは、「(新)司法試験」を受験するまでに、6年の歳月を費やさなければならないことが大きな原因と考えられる。また模試動向で人気が高かった経済・商は、ほぼその通りの志願者数となっている。
文理ランク別志願者増減率
2008年度私立大 文理ランク別志願者増減率 〔5/19現在 394大学〕
POINT
COMMENT
理系で顕著な二極化の進行。
 文理ともにA~Dランクで志願者数が増加している。文系は大幅な増減はなく、比較的落ち着いている。理系は、Bランクの志願者数の増加率が高く、難関大に近づきたい受験生の志望が窺われる。逆に、Eランクは志願者数大幅減で、二極化はますます進んでいるのがわかる。
志願状況(一般・センター方式別)
2008年度私立大  一般・センター方式別志願者増減率
POINT
COMMENT
一般方式はほとんどの系統で志願者減少。
新規導入センター方式の効果で全体の志願者増。
 受験人口の減少が響き、一般方式は全体で減少した。経済・商学部系、医・歯学部系は微増だがそれ以外の系統では志願者数が減少した。また、センター方式は07年度以前に導入済の大学については志願者数減少となっているが、今年も新規導入の勢いが止まらず、センター方式全体では全ての系統で志願者数が増加した。系統別に見ると、文系で法学部系が一般方式で志願者数減となっているのが目立つ。
文理ランク別合格者増減率
2008年度私立大 文理ランク別合格者増減率 〔5/19現在 385大学〕
POINT
COMMENT
全体で3.6%の減少
B~Dランクの合格者数は絞り込まれ、大幅減少
 現在、合格者数の判明している385大学の集計によると、合格者数は全体で3.6%の減少となった。Aランクでは、文理ともに合格者数が増加。国立大後期廃止の影響による併願数の増加による志願者数の増加に伴うものと思われる。B~Dランクでは文理とも志願者数は前年並~増加したにもかかわらず、合格者の絞込みが行なわれた。
志願状況(一般・センター方式別)
2008年度私立大  文理ランク別平均実質倍率 〔5/21現在  390大学〕

2008年度私立大【系統別実質倍率別構成比】
2008年度私立大【系統別前年差】
POINT
COMMENT
文理ランク別平均実質倍率
文系:前年並
理系:全体としては難化
 一番上の2表の通りとなっている。文理ともAランクで倍率ダウン、B・Dランクでアップ、Cランクでは前年並となった。Eランクでは理系で08年が07年を下回り、また、文理ともに3年前から1倍台が続いていることから、下位レベルの易化傾向が見て取れる。文系全体の平均は3.6倍で前年並。理系全体では前年を0.1ポイント上回り、やや難化した。
系統別実質倍率別構成比
法:やや易化、経済:やや難化
看護・保健、教育:易化
 上から2段目左のグラフは、今年の実質倍率別構成比グラフであり、右隣の表が前年との差を表にしたものである。医・歯学部系はほとんどが3倍台以上の激戦。薬学部は3倍台の割合13.1ポイントもアップした。前年55.4%が3倍台だった教育系は倍率ダウン傾向にある。
 前年と比較すると、教育学部系、看護・保健学部系などでの易化が目立つ。

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