学園憲章

The Principles of Aijo-kyoiku

学園憲章

駿河台学園の発祥と由来

受験講習会から発祥した駿河台学園

駿台グループの発祥は、山﨑寿春が1918年に東京・神田錦町に創設した東京高等受験講習会です。

創設者の山﨑寿春は、東京外国語学校(現在の東京外国語大学)を卒業後、富山・広島での教職を経て、1906年に渡米。アマースト大学、ハーバード大学で英語、英文学を学びました。

そして、エール大学大学院にてマスター・オブ・アーツの学位を取得後に帰国し、明治大学に迎えられ(のちに明治大学教授)大学で英語、英文学を教える傍ら、大学併設の明治高等予備校にて受験生の指導にあたりました。

厳しい受験競争の中、指導にあたっていた山﨑は、上級学校(大学)への進学を目指している受験生たちの勉強方法を知り、大いに首を傾げます。教科書をただひたすら暗記するなど、その勉強ぶりはあまりにも無駄や的外れなことが多く、全く無用のことに多くの労力を費やしていると感じたからです。

駿台高等豫備學校

そこで山﨑は、合理的で効率的な勉強法を受験生に教えたいと思い立ち、1916年に「受験英語」という受験雑誌を創刊するとともに、駿台予備学校の前身である「東京高等受験講習会」を1918年に創設しました。

講習会創設から9年後の1927年、東京・神田駿河台にある大日本国民中学会を借りて、「駿台高等豫備學校」を創立し、定期的な授業を開始しました。

これが「駿台」と「予備学校」が校名として使われた最初であり、同時に駿河台の地が本拠地に定まりました。

校名の「駿台」は、駿河台という地名にちなむと同時に「駿」は「はなはだすぐれた馬、優れた人」(広辞苑)という意味を持っているため、天下の俊秀を集め、これを磨き上げる学校として、これ以上ふさわしい校名はない、山﨑の理想そのものの表現であったのです。1930年、駿台高等予備校に改称し、東京府より各種学校として認可されました。

受験英語

山﨑の思いは、当時の生徒募集広告からも、窺い知ることができます。

生徒募集広告

我学界の弊風(へいふう)たる詰込主義(つめこみしゅぎ)を排し、
専ら基本原理の了解に努め、
之が運用の玄妙(げんみょう)を授け、
以て推理及判断力の涵養(かんよう)増進を期す

(生徒募集広告抜粋 昭和5年 1930年)

詰め込み主義による心身を消耗した受験生の姿を憂い、予備校を開始した山﨑の「すべては受験生のために」という思いが、駿台の教育理念である「愛情教育」の始まりであったのです。

教育理念

これまでも、これからもゆるぎない理念「愛情教育」

駿河台学園の教育理念である「愛情教育」は、創立者山﨑寿春が提唱したもので、現在に至るまで駿台の全活動の基盤となっています。

山﨑はアメリカ留学中、恩師夫妻に家族同様の厚遇を受け、勉強に没頭することができました。このような自身の経験から、「生徒一人ひとりに対する愛情がなければ、真の教育はできない」という信念を持っており、それを「愛情教育」と表現しました。

1918年の駿河台学園の前身である東京高等受験講習会の設立当初から現在に至るまで、この理念は学園全ての教育の場で受け継がれています。

「すべては受験生のために」

この言葉が示すように、私たちはこれからも「愛情教育」の理念のもと、学生本位の教育活動に取り組んでまいります。

駿河台学園 創立者 山﨑 寿春
駿河台学園 創立者
山﨑 寿春
第2代理事長・学園長 山﨑 春之
第2代理事長・学園長
山﨑 春之

社会的使命

すべての世代の学ぶ意欲に応えること

駿台には多くの学びの場があります。予備学校、専門学校、海外の日本人子弟のための学校、幼稚園、小中高から大学まで、これらを支える教育研究機関。そのすべてが駿台です。

私たちの理念である「愛情教育」は、予備校(受験生)だけに限定されるものではないのです。

Lifetime Education

すべての世代にわたって、もっと学びたい、もう一度学びたいという人々の意欲に、応えていくこと。 地域社会の人々や、新しい学びにチャレンジしたい人々に、様々な場と機会を提供し、学ぶ喜びをともにすること。

それがこれまでもこれからも変わらない、駿台の役割です。

これからの駿河台学園

時代のニーズに合った教育の提供

いかなる時代においても、私たちは、一人ひとりの生徒と真剣に向き合い、共に悩み考えることを基本として、個々のニーズに合った、質の高い教育を提供することを第一に考えてきました。

そして、今、教育業界を取り巻く環境はめまぐるしく変化し続けています。

例えば、教育のグローバル化。

日本企業の海外進出は、もはや特別なことではありません。家族で海外に赴任する保護者の心配のひとつには「子供の教育」があります。数年後に日本へ帰国した際に子供たちは日本の勉強についていけるのだろうか、受験で遅れをとらないか…。

私たちはこのような不安に応え、駿台海外校(シンガポール・マレーシア・バンコク・香港・上海・浦東・ジャカルタ・台北・ミャンマー・マニラ・ミシガン・ニューヨーク・ニュージャージー・ヒューストン・ロサンゼルス・デュッセルドルフ・ミュンヘン・アムステルダム)を展開し、世界各国の在留邦人を対象に現地(北米・欧州・オセアニア・アジアなど各国)に赴き、大学入試に関するセミナーも実施しています。

教育のグローバル化

また、教育のIT化。

昨今、自治体や企業における研修や人材教育には、ITが不可欠となっています。

私たちは、このITを活用した研修・教育、すなわちe-ラーニングの分野も手掛け、より最新のテクノロジーと蓄積された教育ノウハウを社会に還元しています。

このように、私たちは多様化する教育業界において、今後も時代を見極め、ニーズに呼応し、新たなチャレンジを続けていきます。

教育のIT化

私たちはこれからも「愛情教育」という理念のもと「生徒を第一」に考え、未知なる可能性を秘めた教育の場で事業を展開し、さらなる成長を目指します。

自分を向上させたいという気持ちに終わりはありません。

教育には無限の可能性があるのです。